2人のクリスマス
2人のクリスマス
苗子のほしかったのこれじゃないよ!
「仕方が無いよ苗子。あれは高かったんだ。
それにほら、おんなじようなのを買ってきたんだよ?」
でも全然違うじゃない!
「どこが違うんだい?」
全然違うよ!!色だって、形だってちょっと違うじゃない!
「苗子、無理言わないの。苗子のために買ってきてくれたのよ。」
だって××ちゃんは持ってたのになんでウチでは買えないの?
「××ちゃん家はお金持ちでしょ?」
じゃあ私もウチじゃなくてお金持ちの家の子に生まれればよかった!
「苗子!」
おかあさんとおとうさんのばか!
「苗子!どこ行くの?」
もう寝るの!
___おかあさんのばか!おとうさんのばか!
今日はクリスマスなのになんでほしいものがもらえないの?!___
“仕事で遅くなります。先に夕ご飯食べててね。
今日の夕ご飯は理子ちゃんの好きなハンバーグだよ!冷蔵庫の中に入れておきます。ママより”
「ごめんな理子。また出かけなくちゃならないんだよ。」
またお仕事なの?
「プレゼントは理子のほしがってたやつをちゃんと買ってきたんだぞ!
それだろう?ほしかったやつ。」
うん。これだよ。でも…
「理子はいい子だからお留守番できるよな?」
うん…できるけど…
「じゃあ時間だから行ってくるな。」
おかあさん…おとうさん…理子の事嫌いなのかな
ハンバーグもプレゼントも別にいいのに…
おかあさんとおとうさんがいてくれればいいのに!
___おかあさんのばか!おとうさんのばか!
今日はクリスマスなのになんで理子と一緒にいてくれないの?!___
___ここはどこだろう?知らないおうち。
苗子のほしいものがなんでもあるよ。いいなぁ…
『ごめんな理子。また出かけなくちゃならないんだよ。』
___あれ?女の子がいる。あの男の人はおとうさんなのかな?
『またお仕事なの?』
『プレゼントは理子のほしがってたやつをちゃんと買ってきたんだぞ!
それだろう?ほしかったやつ。』
『うん。これだよ。でも…』
『理子はいい子だからお留守番できるよな?』
『うん…できるけど…』
『じゃあ時間だから行ってくるな。』
___あの子はクリスマスなのにおとうさんもおかあさんもいないんだ…
じゃあおかあさんもおとうさんもおうちにいてくれる苗子は
しあわせなのかな?___
___ここはどこだろう?見たことの無いおうち。
女の子と女の人、男の人がいる。あの子のおかあさんとおとうさんなのかな?
あの子はずっとおかあさんやおとうさんが一緒にいてくれるんだ。いいなぁ…
『苗子のほしかったのこれじゃないよ!』
___あれ?女の子が怒ってるよ?どうしたのかな?
『仕方が無いよ苗子。あれは高かったんだ。
それにほら、おんなじようなのを買ってきたんだよ?』
『でも全然違うじゃない!』
『どこが違うんだい?』
『全然違うよ!!色だって、形だってちょっと違うじゃない!』
『苗子、無理言わないの。苗子のために買ってきてくれたのよ。』
『だって××ちゃんは持ってたのになんでウチでは買えないの?』
『××ちゃん家はお金持ちでしょ?』
『じゃあ私もウチじゃなくてお金持ちの家の子に生まれればよかった!』
___あの子はクリスマスなのにほしいものがもらえなかったんだ…
じゃあほしいものがちゃんと買ってもらえる理子は
しあわせなのかな?___
___あれ?もう朝だよ?さっきのは夢だったのかなぁ。
あの子はどうしたんだろう___
「苗子。」
あ!おとうさんだ。なぁに?
「ほら、すこし遅くなったけどメリークリスマス!」
わぁ…苗子のほしかったやつだ!
「遅くなってごめんな。」
ありがとうおとうさん。でもね…苗子ね…
おとうさんとおかあさんが苗子と一緒にいてくれればいいの。
「そうかい?ありがとう苗子」
おとうさん大好き!おかあさん大好き!
___あれ?もう朝だよ?さっきのは夢だったのかなぁ。
あの子はどうしたんだろう___
「理子。」
おかあさん!おとうさんも…
帰ってきてたんだね!
「理子、遅くなってごめんね。今日は一緒にいられるからね。」
わぁ…ありがとう!
「今日は理子の好きな所に行こうな!」
ありがとうおとうさん。でもね…理子ね…
おとうさんとおかあさんがいつも理子のために働いてくれてるの知ってるの。
理子のほしいもの買ってきてくれるの知ってるの。
おとうさんだい好き!おかあさんだい好き!
『ねぇおかあさん…ほんとうのしあわせってなんだろう。』
『そうねぇ…この世に生を受けて、生活が日々できることかしら。
世界中のどこかには食べるものがなくて死んでしまう子もいるのよ…』
「…苗子分からないよぉ…」「…理子よく分かんない…」
『大きくなったらきっと分かるようになるよ…』
「2人のクリスマス」あとがき
はたしてこれは小説とは言えるのだろうか・・・多分言えませんね。
構想からの所要時間はなんと1時間!
その代わりネタも中身もその辺に転がってそうなものです。
まぁ超短編小説(小話?)だとでも思ってください。
一応こだわりは全ての説明を会話でさせているところです。
分かりづらいのは想像力をフル回転で・・・御了承ください。
しかしこの話見る時期によってはとっても季節はずれ・・・
ほんとにごめんなさい。
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