籠の鳥

籠の鳥





黒い鉄格子

つながれた鎖

僕は今日も彼女に朝の挨拶をする



「おはよう…籠女(かごめ)」



その少女は真っ白な翼を持っていた





僕が彼女に初めて会った時から

彼女は鎖につながれ

檻の中にいた

研究者の父に連れてこられたのだと後から知った

はじめは怖かった

自分と違うものを持つ彼女のことが

けれど彼女は微笑んだ



「アナタハダァレ?」



その笑顔は捕えられたものの顔とは思えなかった

その笑顔に魅せられたのか

僕は毎日のようにここに通った





彼女はいつも檻の中だった

鎖につながれていた

かわいそうだと思った

けれどある日気がついた



「偏見という檻の中にいたのは僕だ…」



はじめは僕も恐怖を抱いたんだ

僕と少しでも違うその姿に…

そして今も

僕は自由で

彼女は檻の中で

勝手に不幸だと決め付けて…



「本当は僕の方が檻の中なのかも知れない…」







僕は今日も彼女に会いに行く

そして彼女に朝の挨拶をするのだ

そうすれば彼女も挨拶を返す

あの幸せそうな笑顔で…





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