鏡の泉

鏡の泉

…ルカ…。

誰かが呼ぶ声が聞こえる。

誰だろうか。

私は死んだはずだ。

なのに声が聞こえる…。

目を開けると少年の顔があった。

「ルカ!よかった…」

「…璃空?どうして…」

私は呟きながら身を起こした。

どうやらいつもの湖のほとりらしい。

「びっくりしたよ。

さっき熱が下がったばっかりなんだ。

それでここに来て見たらルカが倒れてて…!

ルカ!背中…」

言われてみると背中に違和感がある。

湖を恐る恐る覗くと…

「…私…人間になれたの?」

湖には黒い髪の普通の少女が映っていた。

そしてもう一度よく見直す。

空は夕方の太陽に染まっているが湖は青いままだった。

「璃空…この湖って…」

私は璃空の顔を見つめる。

「…不思議なんだよね。

この湖いつも青空なんだ。

鏡みたいに綺麗だし…」

「それじゃあ…!」

「鏡の泉っていうらしいよ」

なんということだろうか。

私のソラが夢を叶える湖だったなんて。

「…ルカ。

 翼がなくてもルカだよね?」

「…うん。

 悪魔でも人間でも私は私。

 けど…」

「けど?」

「この黒い髪はこのままなのね…」

すると璃空は微笑んだ。

「綺麗だよ?夜の色だ…」

私は璃空と顔を見合わせて笑った。

こうして私の人間としての生活が始まった。

私のソラのほとりで…





あとがき。

『ここにいるだけで罪で。』

はじめに浮かんだのは女主人公であるルカのセリフでした。

内容としてはHAPPY ENDで。

「明るい物語を書こう。」

そういう決意で書きました。

・・・の割には最初のセリフからは明るさの欠片もない・・・

最近ふでがすすみます。

まぁいいこととしておきましょう。



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