ナオキのタケシ追跡レポート
ナオキのタケシ追跡レポート
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「ほら今日の飯だぞ!」
「いただきま…」
「いっただっきまーす!」
僕の声がユースケとシンタロウくんの声にかきけされた。
「…いただきます」
もう一度仕方なく言い直した。
「さて、では僕もいただきます」
ヒロミくんはそれを見越してか、少し遅れて言った。
「うめぇ?」
「うん、今日もおいしいですよ、タケシさん」
「そっかそっか。よし、いっぱい食えよー」
タケシが嬉しそうに鍋をかき混ぜている。
確かにタケシの料理はおいしい。
しかも毎日違う味で出してくれる。
…でも。
「ねぇユースケ、タケシっていつもどうやって料理の研究してるのかな」
「さぁ?うめぇからいい!タケシ、おかわり」
「ユースケ…」
いつもながらよく食べる。
そのほっそりとしたシルエットからは想像できない。
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