タケシと若長誘拐事件簿

タケシと若長誘拐事件簿







日もまだ上りきらない時間。
パシャリと水が跳ねる音で目が醒めた。
今日は街まで行き着けなかった。
俺たちは、水の調達を考えいつも川か泉のあるところに乗り物を止める。
そして…
「ヒロミ」
「タケシさん、おはようございます」
ヒロミは川の中に立っていた。
いつもの分厚い服を脱いで、薄い服に体を包んでいる。
「お前、やっぱり『儀式』続けてたんだな」
「ええ、風は悪事を考えるモノには力は貸しませんし、汚れたモノには却って悪になります」
そう言ってヒロミは川の水に腕をつけ、自分の腕にかけていく。
「それに、自然と触れ合うことは、さらに風の力を借りる助けになります」
「…ヒロミ、まだ自分は未熟だとか思ってるんじゃないか?」
ヒロミは何かを呼ぶように手を動かす。『舞い』だ。
風の精にいつものお礼を言っているのだと聞いたことがある。
「実際、僕は未熟ですよ。父さんがさらわれた時も…僕は若長(わかおさ)なのに」
ヒロミが遠くを見るような顔をした。
その視界の端で何かが光った気がした。
なんだ?
「おいヒロミ、気を付けろ…」
言いかけた時ヒロミの体は傾いた。
「えっ…」
ヒロミ自身も驚きながらその体は確実に川へ落ちる。

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