プロローグ:ある2人の少女の会話

プロローグ:ある2人の少女の会話





「____何処から話せばいいですか?」
 少女の声がとある高校の一室に響く。その声は声変わり前の幼ない少年の声とも似ている。
「ではテキトーに話しますよ。」
「でも本当なの?えっと、その…」
「私がうそをつくような子に見えるんですか?ヒドイなぁ。」
 声の調子は明るいが、その表情と瞳___かつて人形のようだと言われた瞳___は暗
く、本当なら話したくないということを告げていた。
「まぁ信じる信じないは自由で」
「だってあなたは…精神病患者なんかには見えないのに!」
 少女はその言葉にうつむく。___私だってあんなことがなければ___聞こえない言
葉がもう1人の少女に伝わる。
「…ごめん。そうだよね、できればそんなことなんかには関わりたくないよね…」
「いいんです。私が今まで黙っていたのも悪いんです。」
 少女は軽く息を止め、ため息をつく。
「…桜さんは死のうと思ったことはありますか?」
 もう1人の少女、桜はその言葉に目を見開く。少女は哀しいほどに美しい微笑みを__
_諦観の笑みにも似た微笑みを浮かべていた。
「私はないよ。でもなんで?…!まさか」
「桜さんは幸せだったんですね。うらやましいです。…今から1年ほど前の夏。あの日は
起こったんです。」
 とある高校の一室で1人の少女の語りは紡がれていく。ただ静かに___。


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