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その日に生まれた歌は、とても切なくて。
だけど、大切な人を想って、優しくて。
そこに書いてあることが、不可能でも、嘘の気持ちじゃないから。
とある家に響く、いつもとは違う歌声。
ベッドに座った歌声の主は笑顔だった。
同じ家にいる、いつもとは違う聞き手。
聞き手も、笑顔だった。
『うん…やっぱり、音のない世界なんて、考えられないね』
歌い終わった青年は言った。
『そうですよ。そんなことになったら私は』
『“喉を潰す”って?』
青年は、楽譜に書いてある文字を読みあげて、考えた。
『僕は…さみしいな』
『まぁ、ミュージがいるなら、そんなことにはなりません』
二人は顔を見合わせて、笑った。
二人は、今日も傷痕を抱えて、生きている。
互いに互いを求めあって。
音楽という、絆を持って。



2010.06.28完
2010.08公開開始

あとがき
魔王という名のセイレーン第三章「ミュージの悪夢」でした。
今回は僕の音楽に対する考えもシュベルツに語ってもらいました。
以前作った動画「ストライキ宣言」の中でもちらっと出てきてます。
また今回出てきた「音のない世界」も同時に公開を始めました。
そちらもよろしくお願いします。


動画はこちら


BACK魔王という名のセイレーントップ
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