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「死の淵って、何かこう…場所があるのかなぁって思ってた」
「死の淵…」
「でもね、ただ何もないところに、投げ出された感じ」
私はミュージの話を聞いていた。
私の死を誘う歌を聞いて、倒れこんだミュージが見た景色のこと。
何を、思ったのか。
私は死んだことはないから、分からないけれど。
「で、何を思ったかっていうと…シュベルツのことを思った」
「私?」
「うん。シュベルツ残して、シュベルツはどうするのかなぁって」
「私、は…死ねません、が」
思わず口ごもった私を見て、ミュージが焦った。
「ああいい、そういうことを聞きたいんじゃないから」
「…すみません」
死ねない体で死ぬことを考えるなんて、ナンセンスだ。
想像もつかない。
でも、ミュージを失ったら。
「私も…死にたくなるでしょうね」
ミュージが少し驚いた顔をした。
「?」
「あ、ごめん。あの子…クランも同じようなこと心配してたから」


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