私はミュージの手首に包帯を巻いていた。
そこには古い傷もあった。
私と契約するのに使った傷痕だ。
「ミュージ…何を見たんですか?」
そう尋ねるのは何度目だろうか。
ミュージは答えてくれなかった。
『嫌な夢』というやつなのは、涙で分かっていた。
泣きたいと言っていた、あの子の死の時にも見せなかった涙で。
(質問を変えるか…)
「ミュージは…なんでこの傷を?」
「…」
「私は、私が好きなもので誰かを傷つけるのが嫌でした」
「前に…同じだって言ったでしょ」
「はい、ですが」
私が言葉を続けようとした時、ミュージが遮った。
「僕は、歌で、人を傷つけてしまった」
「…どんな歌だったんですか?」
「僕は…僕は嘘の気持ちなんか書きたくない!」
ミュージが叫んだので私は驚いた。
「だけど、僕が書いた歌は、人を傷つけるって…」


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