04

「まずは…ありがとうございます」
シュベルツがその声で、鳥の言葉を訳した。
「ううん、僕よりも、シュベルツに言って」
僕は朝の散策の途中でこの鳥を拾ってきたシュベルツに笑いかける。
シュベルツは少し照れくさそうな顔をしていた。
「それで…君はどこの子なのかな?」
再び鳥が鳴き、シュベルツがふんふんとうなずく。
その鳴き声から、この子は鳩なのだろうかと推測する。
「町の中の、伝書鳩の家だそうです」
「伝書鳩かぁ…」
「結構大きな家で、他にも何羽も鳩を飼っているようですね」
「でも…君のその傷は…」
鳩は返事をしたが、シュベルツは一瞬黙った。
「シュベルツ?」
「今回の傷は、ご主人様の弟につけられたそうです…」
「なんで?」
「…飛べない鳥だから…」
「そんなの、それでも傷つけていいなんて理由になってないよ?」
「でも、飛べない伝書鳩なんて要らないって、言われたそうです」
「…そっか」
シュベルツは少し悲しそうな顔をしていた。
そんなシュベルツを見るのがつらくて、僕はまた聞いた。
「でも、君は飼われてるんだよね?今の、ご主人様は」
「今のご主人様は、こんな私でも大切にしてくれます」
「うんうん、よかった、ね?」
僕はシュベルツに笑いかける。



NEXT/BACK
本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース