02

「最近、この辺に女の幽霊が出るんだってねぇ」
僕がそんな噂を聞いたのは、久々に街に出た時だった。
(…ユウ、レイ?)
あまり聞きなれない言葉に思わず耳を疑う。
大して広くもない街だ。
街の外れに住んでいると言っても、大体の事件は知っている。
「それって、どういう?」
聞き手になっていた街の女性が、同じく街の女性に聞いた。
「結構目立つところにいると…」
例えば、あそことか、と女性が指で示す。
確かに彫刻が立っていて、待ち合わせにはもってこいの場所だ。
「女の人が、話しかけてくるんだそうよ」
「それだけ?それだけで幽霊って…」
「まだ続きがあるのよ」
女性がもったいぶったように話す。
「それで、話しこんで、結構仲良くなったなぁと思う頃に」
思わず僕も聞き耳を立てる。
聞き手の女性も真剣に聞いている。
「ちょっと目を離したすきに消えちゃうんですって」
「へぇ…」
「で、おんなじ場所に次の日に来ても、会えないんですって」
「でも、それぐらい普通じゃない?」
「でもね、でもね」
話している女性が興奮気味に言う。
「同じようなことを何人も言ってるのよ」
「ふーん…」
気にはなるが、とりあえず僕は帰路につく。
そろそろ荷物で手が疲れてきた。
家に入ると端正な顔つきの青年が言った。
「おかえりなさいませ、ミュージ」
そして次に聞いた声に僕は、思わずヒヤリとした。
「ミュージ?何か…ついてますよ?」



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