04

「で、メモじゃないって?」
私は一通りむせて、水を飲んで落ち着いた後にミュージに聞いた。
「あ、うん。これ見て」
ミュージは一枚の紙切れを私に渡した。
そこには綺麗で、それでいて切ない言葉が書いてあった。
確かにメモという味気ないものには思えない。
「手ですくった砂が…さらさらと、落ちる」
メモ、というよりは、詩のひとひらのようだ。
いつもは文字が読めないのに、何故か素直に声に出すことが出来る。
(これは…)
「なんだか、不思議です。私にも読めるし、何より…」
「うん、なんか、僕も魅力がある言葉だなって思って」
ミュージは空になったコップに水をそそいだ。
私のコップと、それと自分のコップにもそそいで、肘をついた。
「この人に…会ってみたい、かな。でも」
「でも?」
「いや、その…ユウレイか、も、って」
ミュージは街でユウレイなるものの、噂を聞いたらしかった。
詳しい話はよく分からないが、いわゆる実体のない魂の話らしい。
だけど、私がこのメモを見る限りでは。
「これ…何か、魔力を感じます」
「…え?」
「死の影は感じませんし、多分」



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